海外山行 べネズエラの旅(平成28年1月6日~25日)


  アルペン芦山会員のSさんからベネズエゼラの旅便りがありました。素晴らしい海外山行の便りです。・・・有難うトミおじさん

 平成28年1月6日から25日まで、ベネズエゼラを旅行しました。メンバーは、アルペン芦山のK村さん、T郷さん、M住さん、H本さんと5名。2013年にマチュピチュに行った時のメンバーです。
 前回同様、旅の手配は、すべて自分達でしたので、既成のツアーより安くできましたが、現地ではそれは様々な問題がありました。でもみんなで知恵を出し合って協力し、事故もなく、一度も雨に会わず、無事に帰れて本当によかったです。
 

  旅は3つのパートに分かれます。

① テント泊の5泊6日 ギアナ高地ロライマ山登山
 灼熱の下を2日歩き、3日目に約2800mのロライマ山に登ります。
 垂直に切り立つ壁面のルートは1つしかなく、遠くから見えています。思ったより道幅は広く、むつかしくありません。要るのは体力だけ。
 下界では、暑さに参りましたが、高度が上がるにつれ涼しくなり、樹林帯や滝もありました。
 6日間の水の補給は、すべて川から。上流で水を汲み、下流で水浴びです。 

 水面には、プリプリという小さな虫がたくさんいて、人間が近づくとワーッと飛んできて刺されて、とてもかゆいのです。
 ”チョコレートマン”がテント場で臨時トイレを設営してくれ、すべてお持ち帰りしてくれます。
 途中様々な食虫植物、蘭の花が咲いていました。タランチュラも発見。

 山上では洞窟の中でテントを張り、散策。有名な”跳べない黒い蛙” キラキラ輝く水晶谷、素晴らしい景観の下界や隣のテーブルトップマウンテンのクケナンが見えます。
 ガイドは3人の子供がいる女性ガイドとポーターが3人でした。

 ② 3日間のエンジェルフォール
 世界一高い1000mの滝をボートに乗って下からと、セスナからと見る予定でしたが、乾季で水量が少なく、ボートツアーは催行されず、手前の島までのボートツアーになりましたが、これが思いのほかスリル満点で面白かったのです。
 ホテルもリゾート風で、近くに大きな滝が3つあり、滝の裏を歩いたり、泳いだり、楽しみました。
 セスナ飛行は、熱帯雨林の上空を飛び、エンジェルフォールを見ましたが、乾季のため水量は少なかったです。

③ 3日間のLos Llanos
 とてつもなく広いサバンナで、草原が360度広がっています。地球は丸いことを実感!
 野生動物を見に行きました。たくさんのワニ、色とりどりの鳥達、カピバラの家族、大きなトカゲとカメ、ピラニアは鳥の皮ですぐに釣れ、夕食のから揚げに。念願のアナコンダもいて、みんなで抱いて写真を撮りました。

 たくさんの牛や馬が放牧されていて、カウボーイのお宅もお邪魔しましたが、素朴な生活。泊まったエコロッジも大草原の中の一軒家でのんびりしました。 

ベネゼラは経済が破たんしていて、国民は苦しい生活を余儀なくさせられているようでした。公定レートと闇レートとの違いはほぼ95倍から100倍で、闇で取引されるのが通常。
 両替しても大きな金額の紙幣がないのでずっしり重く大量の枚数には閉口しました。
 物価は食料や生活用品は驚くほど安く旅行者には有難く、2ドルもあれば地元のお店でおなかいっいになります。
 ちなみにガソリンは石油大国であるので政府の援助もあって5ボリバール(1円)あれば50リットル入れられるのは驚きです。1ドルの重みを感じた今回の旅行でした。

ベネズェラの首都カラカスは、「危険な都市ランキング」で世界第三位と言われます。
 車で移動中に警察や軍隊によるチェックポイントを何度も通過しなければならないのですが、ベネズェラを旅する者にとって一番厄介なのはこのチェックポイント。外国人旅行者がいるとわかると検問と称して移動中の車から降ろし、難くせをつけてくる。
 所持品を盗る場合もあるらしく、それで横行するのは賄賂賄賂賄賂ということらしいです。腐りきった警察&軍隊。
 「ドルは隠して」 とガイドから何度も言われたものです。


 最後の日、この最も危険な都市カラカスの街の中心部へも足を踏み入れましたが、人々は陽気で明るく、どんな所でもそれなりの生活があることを実感しました。
 食べ物は毎日お肉かパスタで味付けは塩辛く単純でしたが、熱帯の果物は豊富で美味しく、特に生ジュースは毎日のようにいただきました。
 貧富の差は大きく日本人であることを誇りに思いました。 

 今までの旅行の中で一番ハードでしたが、それだけに感動も大きく、TVや本で見る景色と自分の目で見る違いがこれほど大きいことはありません。大満足でした。
 まさしく大自然はロスト・ワールド、不思議な国、あり得ない国、強烈な印象の興味津々のベネズエラの旅でした。
 
秘境への憧れはまだまだ続きそうです。  (Sさん記 HP用に省略した山便りです。詳細の報告書はアルペン芦山会報に掲載されます)


   <写真はM住さんより提供>
  
 

 
   
  
    
   
  
                            ロライマ山
  
     
     
 
  
      
                                                           カナイマ 
 
                                            ロスジャノス
 
                                                                                  カラカス
                                                                     home


                 

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